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競走馬の病気や、知られていない実体などを紹介。
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少し前の、ディープインパクトの件で、すっかり耳慣れた言葉になった禁止薬物ではあるが、今回は少し詳しく禁止薬物とその検査方法についてお話しよう。

そもそも今回の凱旋門賞での一件であるが、検出薬物は”イプラトロピウム”という、恐らく喘息とかの薬に含まれるものだ。このイプラトロピウムは、日本では禁止されていないと言うことで、単にチーム側の認識不足・知識不足だったという、情け無い顛末であった。

しかし、彼らばかりを責めるわけにもいかない。なぜなら、国内の禁止薬物対策などは、何処も表面的なもので、あまりにもずさんである。

まず第一に、関係者の知識が乏しすぎることが問題だ。たとえ、調教師や獣医が完璧な知識を持ち合わせていたとしても、実際に馬に触るのは厩務員である。

JRAのように、厩務員も競馬学校で”厩務員過程”を受けなければならないような制度ならば、それらを学ぶチャンスもあるだろう。しかし、地方ではそんな知識の無いままベテランになっていく。

たとえば栄養ドリンクがある。大分前になるが、ある競馬場で厩務員が、毎日疲れて帰ってくる馬を見てその優しさから、元気になればと飼葉に栄養ドリンクを混ぜてしまい、陽性反応を出してしまったケースがある。

些細な優しさから、とんだことになってしまい、気の毒だとは思うが彼に自覚が足りなかったとしか言いようが無い。しかし本当に怖いのは、このようなケースの予備軍が各競馬場にうようよいると言うことだ。

現在禁止薬物に指定されている薬物は、手元に古い資料(2001年)しかないので分からないが、2001年の段階で48種。なじみのある名前を挙げると、

  アンフェタミン  エフェドリン  ジブカイン  コカイン  カンフル

  スコポラミン メタンフェタミン  リドカイン  モルヒネ  ペンタゾシン

  ニコチン     カフェイン   エタノール  ・・・など

がある。覚せい剤であるアンフェタミンなどや、麻薬のモルヒネなどは誤投与する危険も少なかろうが、一般生活に溶け込んでいるカフェイン・ニコチン・エタノール等はいつ誤投与するかも分からない。

また、同名の薬品の中にも成分によっては、陰性・陽性とに分かれるものもある。具体的にいうと、馬の健康補助のために”アリナミン”を投与することがあるが、錠剤の製品は良くても、ドリンクは駄目である。

また、前出の栄養ドリンクにしても、”大塚製薬”の”リポビタン”シリーズでは、”リポビタンA”と”リポビタンJr”には禁止薬物が含まれていないが、他はアウトである。

まあ、厳密にいえば獣医以外が勝手に薬を与えること事態、禁止なのだから、それを守ればよいのだが、それは諸事情により無理だろう。

禁止薬物については、各競馬場でも毎年講習が行われてはいるが、各関係者への認知度があがっているようには思えない。

今年は、ディープのみならず、南関東や福山でも禁止薬物騒ぎが起き、それについて見直すべき一年であった。来年はこのような騒ぎが無いことを、心から願う。

 

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